簡単に言えば、 ステロイドは炎症を抑える効果にはすぐれているんですけど、 本来人間が副腎皮質ホルモンを出して、 炎症を治癒させているその機能が、低下してしまうんです。 外からホルモンを与えると、自分で作り出す必要が なくなるというわけなんですね。 しかも、もうひとつ科学的に作られたステロイドの功罪は、 それ自体を体から排出することができないということなんです。 少量のものを使用したとしても その回数が増えれば体には徐々に蓄積されて しまっていくということなんです。
そのため、一時期にはよくなったと思われた幼児期のアトピーが、 思春期の頃再発するというようなことにもなるようです。 思春期になるとホルモンバランスが変わってくると言うのが 影響を与えているのでしょうか。 その頃に出たアトピーを押さえ込むために たいていは、再びステロイドを用いることとなりますので、 ステロイドの副作用によりその薬に依存するような 状態が生まれてしまいます。 今は、そのステロイドの副作用が広く認識されてきていますから、 使用の仕方にも注意が施されることが増えてきているかもしれません。
過去の例としては、私の長女は、単におむつかぶれしているのに 出された軟膏が、ステロイドの強いものだったことがあります。 私は、ステロイド剤の種類と強さについての情報を 得ていましたから、それを使うことはしませんでした。 (参考資料:アトピー・ステロイド情報センターステロイド剤の種類が画像つきで載っています。) また、長女出産時にヒョウソウとなり、手術をした後にも ステロイド軟こうが出されました。 そのステロイドもまた強かったために 手の皮膚がぼろぼろになり、皮膚科にて再度 治療を受けると言うようなこともありました。
ステロイドを使う、使わないかということ、 もしくは使うとしてもその使い方に関しては、 病気の難易度と照らし合わせて総合的に判断していく必要が あるのだと思います。 決して、医者から与えられたからとそのまま いわれたとおりに使うのは、考えものだと思います。 ステロイドに限らず、どんな病気に関してもその治療法は、 医者により代わってきます。 治療を受ける私たち自身が、まずその治療でよいのかと 考えていくだけの知恵を持ちたいものです。 なぜなら、薬は治癒を助けるものであって 本来私たちがもっている自然治癒力そのものが重要だからです
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