とてもよい映画でした。 映画の中の言葉を借りれば、「次へまわせ」という 内容になるんですよね。 一人の少年が、そのしくみを考えました。 人のために動き、その厚意を受けた人が 3人の人に厚意を渡していくと、 世界は変わる、というお話です。 実際には計算のようには、現実は動きません。 でも、少年は目の前の現実にとりくみます。 そして、勇気をもたなければ、動けないということも 体験します。
私はこの映画が中学生を主人公としていることが すばらしいと思いました。 世界は自分に何も期待していない、 でも自分が世界との関わりを持てば、 世界を変えることができる、という課題が授業の中で、 彼らに与えられます。 私が学生だった頃、三無主義という言葉が うたわれるようになりました。 何もしない、何も見ない、関心も持たない、そんな 子どもたちが現れ始めた時代です。 でもそれは、世界がくそくらえ、にしか見えないから、 自分の中に閉じこもってしまうんですよね。
その世界に関わりを持つということは、 世界を変えるということではなく、 目の前の現実と向き合うこと、から始まるんですよね。 そして、少年は母親との信頼関係を築き始めます。 その信頼する気持ちが、少しずつ現実を動かし始めます。 さて、そこからは、皆さんが映画を見て、 自分の世界で体験してみてくださいね。
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